振袖と普通の着物の違いとは？どう選ぶ？どう着る？

日本は着物という文化があります。布地の染め方や刺繍で花や鳥などが描かれている着物は美しく、成人式や結婚式などで着られる方も多いのではないでしょうか。なかでも成人式で着る振袖は最も華やかなイメージがあるでしょう。今回は、一般的な着物と振袖の違い、また着ていく場面によって、どう選ぶのかを解説します。

振袖と普通の着物の違いとは 着物の種類を解説

着物にもたくさんの種類があり、そのなかのひとつが振袖です。一般的な着物と振袖の違いは、袖の長さにあります。普段の着物は約49～56cmの袖丈と言われているのに対して、振袖は約75～113cmほどあります。

袖の長さによって格式が高くなり、柄が入る面積も広くなるため、豪華な印象を与えるのが振袖です。普通の着物はおしゃれ着として普段着るものだとすれば、振袖は未婚女性が特別な日に着る着物と言えるでしょう。ここでは着物の種類についてみていきましょう。

訪問着

お祝い事などで着用でき、世代が関係なく誰でも着ることが可能です。既婚、未婚、どちらでもかまいません。

小紋

全体に小さい柄がはいっている着物です。

色無地

柄がなく、一色に染められている着物となります。

附下

訪問着よりも着やすく、格も下のため気軽に着られる着物です。

留袖

結婚式や披露宴でよく着用するのが色留袖、新郎新婦の母親や親族に着用されるのが黒留袖です。どちらも裾のみに柄があるのが特徴です。

袴

腰から下に着るもので、卒業式で着用されることが多くあります。

振袖

袖が長いものが振袖です。振袖に大振袖、中振袖、小振袖があります。未婚女性が着用する着物となり、既婚女性は基本的には着用をさけたほうがよいでしょう。

振袖と普通の着物それぞれの着用シーン

一般的に、普通使いの着物は訪問着を指すことが多いです。訪問着は未婚、既婚が関係なく、フォーマルな場面やカジュアルな場面など、年代や場所も幅広く着用できます。最近では、旅先で着物を借りて街の散策をする方も増えています。

気軽に切れるのも訪問着の利点かもしれません。では、格式が高い振袖の場合、どのような着用シーンがあるのでしょうか。振袖は袖が長く動きにくいため、特別なときの晴れ着として着るようになりました。ここでは振袖の種類にわけ、それぞれ着用の場面も解説します。

大振袖

大振袖は、振袖のなかでも、袖が一番長く本振袖とも呼ばれています。最も格式が高い振袖のため、結婚式で花嫁が白無垢からお色直しに着用することが多く、色鮮やかで豪華な着物です。足のくるぶしあたりまで長く、袖を引きずるような着付けをするため、「引き振袖」とも呼ばれています。

中振袖

一般的に、成人式や卒業式など記念になる式で着用するのが中振袖です。袖はふくらはぎあたりまであります。

また、結婚式に招待されたときや家族、親族が結婚するときなどに着用します。結婚前の女性が着る格式のある礼装となり、着用できる期間が短く、20代までと考えたほうがよいでしょう。

小振袖

振袖の長さが膝あたりまでくるのが小振袖です。二尺袖とも呼ばれています。卒業式など袴に合わせて着用されるのが多いでしょう。袴やブーツなどとのバランスもよく、着用可能です。振袖の中では格式が低く、パーティなどにも着用できます。

振袖と普通の着物、どちらが適している？選び方のポイントと注意点を解説

振袖は成人式に着用することがほとんどですが、そのほかにも着用できる場所があります。上記でも紹介していますが、着物を着ていく場面で振袖か普通の着物か、また選び方のポイント、注意点なども解説します。

結婚式や披露宴の場合

結婚式や披露宴に招かれたときは、礼装である振袖を着用します。親族、家族の場合は振袖を着るのがよいでしょう。

注意点として、花嫁がメインとなる結婚式のため、着物の柄や帯結びなど、華やかさを控え、品のある結びかたにするなど配慮することが大切です。目立つような豪華な振袖を着用すると、失礼になってしまいます。

パーティや祝賀会、お見合いの場合

祝賀会や記念パーティなどかしこまった席へ招待された場合には、振袖を着用してもよいです。また、外国人が参加するようなパーティなどでは、ドレスの代わりとなり、見劣りしません。振袖は刺繍などが施された日本の伝統的な工芸品のため、外国の方に喜ばれるでしょう。

また、振袖はお見合いの席でもよく着られます。注意点として、パーティなどと同じような華やかで、目立つ柄は控えたほうがよいでしょう。品のある柄を選ぶことが重要です。

まとめ

振袖は未婚女性の礼装として着用できる着物です。柄や刺繍など華やかさがあり美しいのが特徴となります。成人式で着用するのが一般的ですが、結婚式や披露宴に招待された場合の礼装として着用できます。振袖は着用できる期間が限られていますので、機会があれば着用してみてもよいのではないでしょうか。ただし、着ていく場所や場面によって柄や帯結びに注意しなくてはなりません。この記事で普通の着物と振袖の違いと着ていく場面を参考にしてください。

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